過去からの借金。

過去からの借金

「昔はモテた」
「ファンクラブまであった」
「昔は喧嘩が強かった」
「昔は勉強ができた」

こういう武勇伝を何度も聞くと、私は思う。

で、今は?

昔話が悪いわけじゃない。
でも、昔の自分を持ち出して今の価値を証明し始めたら、それは思い出ではない。

過去からの借金だ。

今の自分だけでは足りないから、昔の自分から価値を借りてくる。

私はというと、借りようにも大した過去がない(笑)

一応長男だけど、弟が双子。
「双子ちゃん、かわいい!」の横で、私は見事にチヤホヤされそびれた。(笑)

モテた武勇伝もない。
喧嘩が強かったわけでもない。
頭が飛び抜けて賢かったわけでもない。
何かで一番だった記憶も、そんなにない。

要するに、昔の自分には自慢できる在庫があまりない(笑)

でも、今になって思う。

それで良かったのかもしれない。

過去にピークがないから、過去に戻りたいとも思わない。
昔の拍手を知らないから、今さら拍手がなくても生きていける。

不器用なりに働いて、失敗して、恥をかいて、少しずつ積み上げてきた。

気がつけば、昔より今の自分のほうが好きだ。

人生、若い頃に完成してなくていい。

昔モテなくてもいい。
喧嘩が弱くてもいい。
秀才じゃなくてもいい。

最後に、

「昔はすごかった」ではなく、
「昔より今の俺のほうがええ」

と言えたら、それで十分。

過去から借金する必要はない。

だって私の全盛期は、まだ過去になっていない。